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昨日の患者さんで歯が折れている方がいらっしゃいました。多くの場合、歯が折れていると抜歯になるのですが、今日の方の場合は1/3だけ抜歯して残りは保存する処置にすることになりました。一生もつかわかりませんが、後ろの歯が欠損しているのと骨があまり存在しなくてすぐに上顎洞があるため抜歯後にインプラントが困難だと思われたためある程度リスクを承知で保存しなければならないことをご説明しました。
実際に診なければわからないことも多々あります。
まずは診査をして見込みがあれば処置を進めてみて最終判断となります。
無理が無ければできれば自分の歯を残したいと思いますし、私の仕事だと思っています。
今日の治療患者さんで「こんなん取れました!」。
上の6番目の歯で内側の太い根(口蓋根と呼ばれます)の管の中に以前の治療の時に折れたファイルという器具が引っかかっていました。ファイルが折れる事はあり得ることでやむを得ないことだと思います。私も最近は無くなりましたが過去に折れてしまった事は何度かあります。今回のようにきちんと取れれば良いですが、取れない場合は無理に取らなくても良い場合もあります。要は感染しなければ良いのです。
ファイルを取ることよりもラバーダムなどをして消毒をすること、ディスポーザブル製品を使うなど無菌的に治療を行う事の方が重要です。もちろんファイルが折れないに越した事はないのですが。
とりあえず今回は取れてよかったです。このままお掃除を続けました。無事治ってくれることを祈っています。
昨日は青山で北米(アメリカのペンシルバニア大学)と北欧(スウェーデンのイエテボリ大学)に留学した歯科医師の歯内療法についての講演会に出てきました。
私は北欧へはスウェーデンのマルメ大学とイエテボリ大学へは短期研修で行った事がありますが両方ともカリオロジーの勉強のためでどちらかというと予防歯科の内容でした。よって北欧の歯内療法の考えを聞けるのは楽しみでした。(いつもは北米の考えを聞いていますので。)
細かい点では異なる点もありましたが、大筋ではほぼ同様な内容で違和感はそれほど無かったです。特に共通していたのは無菌的処置と生物学的コンセプトでした。根管充填材が根尖から出ないようにすることを特に意識しているのが印象的でした。
また、決定的な違いは根管治療だけをしている歯科医師と根管治療の他に何か他の治療をしている歯科医師の雰囲気的な違いは感じました。(良い悪いは別として。)
現在の日本では文献などで論じられている正しい考え方ではなく、誤った考え方(根尖から根管充填材意図的に出したり、シーラーが分岐している部分に流れてレントゲン的にきれいだと満足するような内容)が広がっています。恥ずかしながら私も本格的に歯内療法を勉強するようになってきちんと知った経緯があり、日本の多数派は誤った考え方でやっていると言っても過言ではない状況です。今、少しづつですが、歯内療法についてかなり詳しい歯科医師が正しい考え方が広めている状態だと思います。
今後も真摯に研修を受けて日本の歯内療法のレベルが向上するよう意識して活動していきたいと思います。その結果多くの歯が救われて、患者さん自身の歯が保存されることを願っています。
現在私はペンエンド・スタディクラブ・イン・ジャパンという1年間の歯内療法に特化した研修を受講しています。11月にトピックプレゼンテーションという発表をしなければならず文献を探して読んでいる状況です。
大学時代よりも今の方が図書館を有効利用しているかもしれません。大学の学生時代を懐かしく感じながら図書館を利用しています。今日、大学図書館に文献を探しに行きました。が、・・・。何と大学の創立記念日で大学はお休みで図書館も休みでした。かなりショックを受けたのですが、前回借りたIngleの書籍を返却Boxに返却してきました。Ingleの書籍では「Washington study」という昔の歯内療法の成功と失敗の調査について記載されていました。古い文献などを読むとロマンを感じるところがあります。これからも文献を頑張って読んでいかなければならないと思います。